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域移行支援の感染症対策|衛生管理(基準第30条)で求められる委員会とは?


記事の概要:
地域移行支援を行う障害福祉サービス事業所では、職員や設備の衛生管理を徹底し、感染症や食中毒が広がらないように対策を取ることが法律で義務づけられています。特に感染症対策委員会の設置と定期的な開催が重要です。本記事では、衛生管理に関する基準第30条の内容をやさしくシンプルに解説し、感染症対策委員会とは何か、何をすべきかを具体的に説明します。

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衛生管理(基準第30条)とは?

「衛生管理」とは、障害福祉サービス事業所において清潔な環境を保ち、職員の健康管理を行い、感染症や食中毒の発生・まん延を防止するための取り組みのことです。障害者総合支援法に基づく運営基準(基準第30条)では、事業者は職員の清潔保持と健康状態の管理、事業所内の設備や備品の衛生管理に努めなければならないとうたわれています。また、万一感染症や食中毒が発生したり広がったりしないよう、あらかじめ対策を講じておくことも求められています。こうした衛生管理のルールが2024年4月から義務化され、地域移行支援事業所でも確実に実施しなければならなくなりました。

感染症対策委員会とは何か?

感染症対策委員会とは、事業所内で感染症や食中毒を予防し、広げないための対策を話し合うための委員会です。地域移行支援事業所では、この委員会を設置して定期的に開催することが義務となっています。委員会では、日頃の衛生管理の状況を確認したり、感染症発生時の対応策について検討したりします。例えば、手洗いや消毒の徹底方法、換気や清掃の手順、万が一利用者や職員に感染症の疑いが出たときの連絡体制など、具体的な予防策・対応策を話し合います。感染症対策委員会を通じて職員同士で意識を共有し、事業所全体で感染症対策に取り組むことが重要です。

委員会のメンバーと感染対策担当者の役割

感染症対策委員会のメンバーは、できるだけ幅広い職種の職員で構成することが望ましいとされています。看護師など感染症予防の知識を持つスタッフはぜひ加えましょう。また可能であれば、外部の専門家(例えば地域の医師や保健師など)にも参加してもらえると理想的です。専門知識を持つメンバーがいることで、より実践的で効果的な対策を検討できます。委員会では役割分担も大切です。誰がどの項目をチェックするか、緊急時の連絡責任者は誰か、といった役割を明確に決めておきます。

特に、委員の中から「感染対策担当者」を決めておく必要があります。この担当者は、委員会のとりまとめ役として感染症対策の中心的な役割を担う人です。一般的には看護師など医療的な知識のある職員が担当者になることが多いですが、専任の職員がいない場合でも、感染症対策に熱意と知識のある職員を一人選んでください。担当者は委員会で決まった対策を現場で推進したり、必要な物品(マスクや消毒液など)の管理を行ったりします。

委員会の開催頻度とタイミング

感染症対策委員会は定期的に開催しなければなりません。地域移行支援のような非入所系(訪問系)のサービス事業所では、おおむね6か月に1回以上の開催が基準とされています。つまり半年に最低1回は委員会を開き、日頃の感染対策を振り返ったり必要な改善を話し合ったりします。また、それとは別に感染症が流行している時期や、事業所内で感染症・食中毒の発生が疑われる場合には、臨時で随時委員会を開催する必要があります。例えばインフルエンザが地域で大流行しているときや、事業所の利用者に感染症患者が出たときなど、状況に応じて適宜集まり対策を検討しましょう。

なお、委員会の開催方法は柔軟で構いません。メンバーが一堂に集まることが難しい場合は、オンライン会議(テレビ電話)を活用して開催しても問題ありません。外部の専門家にもオンラインで参加してもらえば、負担を減らしつつ有意義な話し合いができます。ただしオンライン開催の際は、資料の共有や障害のある参加者への配慮、個人情報の取り扱いなどに気をつけましょう。

委員会を開催したら、議事録(ミーティングの記録)を作成し、その内容や決定事項を全職員に周知徹底することも忘れないようにしましょう。せっかく話し合った対策も、現場の職員全員に共有され実行されなければ意味がありません。記録を残しておくことで、実地指導や監査の際に「適切に感染症対策に取り組んでいる」ことを示す証拠にもなります。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • 感染症対策委員会の設置は必須:令和6年4月の制度改正により、地域移行支援事業所を含む障害福祉サービス事業所は、感染症・食中毒のまん延防止策に取り組むことが義務化されました。
  • 委員会メンバーは多職種で:看護師など感染症に詳しい職員を含め、様々な職種の職員で委員会を構成しましょう。外部の専門家にも可能な範囲で協力を仰ぐとより効果的です。社内で感染対策担当者を決め、対策推進の責任者に据えることも重要です。
  • 半年に1回は定期開催:地域移行支援など非入所系の事業所では、感染症対策委員会を概ね6か月に1回以上のペースで開催する必要があります(入所施設系サービスの場合は3か月に1回以上が目安)。感染症流行期や発生時には臨時の委員会も開き、迅速に対応策を検討しましょう。
  • 結果を全職員で共有:委員会で話し合った内容は議事録にまとめ、全ての職員に周知してください。決定したルールや手順はスタッフ全員で実践し、日々の支援に反映させることが大切です。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。