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独習 運営指導 クラスター02「事業所運営における留意点」|12 健康管理から入院対応まで 有事の判断を一本の線で繋ぐ医療連携

運 営指導 クラスター02「事業所運営における留意点」|12 健康管理から入院対応まで 有事の判断を一本の線で繋ぐ医療連携 運営指導(実地指導)で医療連携や健康管理を確認される際、 焦点は単なる「緊急時の対応」に留まりません。 日々の健康観察から受診・入院の判断、 関係機関への連絡までを、 一貫したプロセスとして論理的に説明できるか——この記事ではその実務の核心を扱います。 結論として行政が重視するのは、 ①対応ルールが明文化されているか(書類)、 ②規定に沿って「誰がどう判断し、 どこへ繋いだか」が明確か(記録)、 ③担当者が不在でも標準的な対応を再現できるか(運用)という三段構えの視点です。 受診や入院という「結果」だけではなく、 そこに至る意思決定のプロセスを客観的に遡れるかどうかが、 指導における評価の分かれ目となります。 シリーズ:クラスター02「事業所運営における留意点」 第十二回目の本稿では、「健康管理から入院対応まで 有事の判断を一本の線で繋ぐ医療連携」について、運営指導の場で何を問われ、何を提示すれば納得感のある説明ができるのか、そのポイントを 書類・記録・運用 の3つの軸から解説します。なお、実際の対応にあたっては、個々の着眼点に立ち返って点検することで、より抜け漏れを減らすことが可能です。 なお本稿でいう「クラスター」は、運営指導で示される多数の着眼点を、中原太事務所が実務上の観点から整理・分類した独自の区分です。(行政の公式用語ではありません) 着眼点を単に並べるのではなく、事業所運営のどの場面で意識されるかを基準に、関連する項目をまとめています。 行政の確認ロジックは「書類→記録→運用」です 医療連携や健康管理において、現場で最も重視されるのは「その場での迅速な対応」です。しかし、運営指導での確認順序は逆になります。まずルールがあるか(書類)、次にその通りに動いた形跡があるか(記録)、最後にそれが組織の仕組みになっているか(運用)という順で評価されます。 書類 で問われるのは、医療機関や家族へ連絡する際の手順が、あらかじめ整理されているかです。日々の健康確認を誰がどこで行うのか、体調変化時の連絡先はどこか、といった「入り口」が明確でなければなりません。特に共同生活援助(GH)等では協力歯科医療機関を定める努力義務、障害者支援施設等では...

指導指針 関連記事まとめ

 指導指針に関連する記事を一覧形式で表示しています 【指導指針|全記事一覧はこちら】 指導指針全記事一覧 このページは、指導指針に関する全記事の目次ページです。 【指導指針|個別記事リストはこちら】 ● 指導指針の基礎 ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|1 目的・指導方針  → 記事を読む (指導指針制度の基本理解) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|3 指導形態等  → 記事を読む (集団指導と運営指導) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|4 指導対象の選定  → 記事を読む (2つの指導形態の実施タイミング) ● 指導方法に関する基準 ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|5 指導方法(1)集団指導  → 記事を読む (集団指導の基本) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|5 指導方法(1)運営指導① 指導通知  → 記事を読む (運営指導にかかる指導通知について) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|5 指導方法(1)運営指導② 指導方法 前半  → 記事を読む (運営指導の流れ1) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|5 指導方法(1)運営指導② 指導方法 後半  → 記事を読む (運営指導の流れ2) ● その他(監査・変更) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|6 監査への変更  → 記事を読む (監査への移行が生じうる状況) ・指定障害福祉サービス事業者等指導指針|7 その他  → 記事を読む (運営指導結果の取り扱い)

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 6 監査への変更

運 営指導から監査への移行に関する実例と解説 記事の概要 : 障害福祉サービス事業者に対する「運営指導」と「監査」は、それぞれ目的と性格が異なります。通常の運営指導は事業所の運営改善を図るためのもので、穏やかな確認・助言の場です。しかし、運営指導の途中で重大な問題が発覚した場合、指導が中止され即座に「監査」に切り替えられることがあります。監査へ移行すると、行政は強い権限で調査を行い、厳しい処分も検討されます。この記事では、運営指導から監査へ変更されるケースについて、実例を交えながらやさしくシンプルに解説します。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 運営指導と監査の違い まず、運営指導と監査の基本的な違いを押さえましょう。運営指導(旧称:実地指導)は、自治体担当者が障害福祉サービス事業所を訪問し、適切に運営されているかを確認・指導する場です。目的はサービスの質向上と法令遵守の支援にあり、指摘事項があれば改善方法のアドバイスが行われます。多くの場合、事業所との協力的な雰囲気の中で進められ、いわば事業所の「健康診断」のような位置づけです。 一方、監査は、運営基準違反や不正の疑いがある場合に行われる厳格な調査です。監査では事業所に対し強制的な検査権限が行使され、違反が確認されれば報酬の返還命令や事業指定の取消しなどペナルティを視野に入れた措置が検討されます。つまり、運営指導が「問題点の是正指導」であるのに対し、監査は「違反を見逃さないための取り締まり」という違いがあります。 監査への変更が行われるケース 通常の運営指導から監査へ切り替わるのは、どのような場合でしょうか?厚生労働省の通知では、主に次の2つのケースが想定されています。 利用者の生命・身体の安全に危害を及ぼすおそれがある重大な運営基準違反が発覚した場合 (例)職員による利用者への虐待や必要な介護・支援の著しい怠慢が疑われるケースです。実際に、広島市の放課後等デイサービス事業所で障害児に対する虐待行為が発覚し、運営法人が事業指定を取消される事態となりました。さらに、定員や人員基準の大幅な違反も重大な問題です。例えば、ある施設で定員を超える利用者を受け入れていたことが運営指導中に発覚し、定員超過の基準違反として介護報酬の返還や新規利用者受け入れ停止の処分が科されたケースもあります。このように利用者の安全に...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 7 その他

障 害福祉サービスの指導結果と運営指導の留意点の解説 記事の概要 : この記事では、運営指導の結果がどのように情報共有されるか、国への報告義務、そして現場での指導の際に役所側・事業所側がそれぞれ留意すべきポイントなどについて、やさしくシンプルに解説します。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 指導結果の情報提供:自治体間での共有と利用者への開示 運営指導が行われた場合、その結果は事業所が所在する自治体など関係機関と共有されます。具体的には、都道府県が事業所に対して実地指導を行った場合、その事業所がある市町村に対して指導結果の通知書や事業所から提出された改善報告書(指摘事項の改善内容をまとめた報告書)の内容が提供されます。逆に、市町村が指導した場合は都道府県に情報提供されます。同時に、利用者の保護の観点から、必要に応じてこの指導結果を公表(開示)することも求められています。つまり、指導の内容や改善状況は、可能な範囲で公開され、サービス利用者の安心・安全につなげるようにしているのです。 指導実施状況の報告:国(厚労省)への定期レポート 自治体は、運営指導をどれだけ実施したか、その状況を国に報告する義務があります。都道府県や市町村は、それぞれの指導実施件数や内容を取りまとめ、厚生労働省の担当部署(障害保健福祉部企画課)に報告します(報告時期や形式は国が別途定めています)。国もこれにより全国の指導状況を把握できます。 運営指導現場での留意事項:公平な対応と改善支援 最後に、実地指導の現場で行政側が留意すべき重要事項が5点示されています。以下の表にガイドラインの要点をまとめます。 留意点 ガイドラインの趣旨 ア: 主観を避け一貫した指導 指導を行う職員は、自分の主観や思い込みで判断してはいけません。また、前回の指導内容と今回の指摘が大きく食い違うようなことも、正当な理由がなければ避けるべきです。常に客観的な基準に基づき、一貫性のある指導を心がけます。 イ: 高圧的な態度をとらない 指導の場では、行政の担当者は高圧的な言動を控えるよう定められています。改善が必要な点の指摘や、より良いケアへのアドバイスは、事業者と共通認識を持ちながら進めることが重要です。威圧的ではなく、建設的な話し合いの雰囲気で行われます。 ウ: 管理者以外も同席可能 実地指導の対応は、事業所の管理...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 5 指導方法等 (1) 運営指導 ② 指導方法 後半

運 営指導の効率化と改善報告のポイント 記事の概要 : 障害福祉サービス事業所に対する自治体の運営指導(※旧称「実地指導」)について、厚生労働省からその指導方法の効率化や指導後の手続に関する通知が発出されています。これにより、複数の事業所への同時指導や関連法の監査との合同実施、さらには指導時間の短縮などが推進され、事業者・自治体双方の負担軽減と運営指導の頻度向上が図られます。また、指導後には結果が文書で通知され、指摘事項があれば改善報告書の提出が求められる流れが明確化されました。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 複数事業所への運営指導を同日にまとめて実施 同一の所在地や近隣に複数の障害福祉サービス事業所がある場合、可能な限り同じ日または連続した日程で運営指導を実施するよう促しています。例えば、法人が同じ建物内や近隣に複数の事業所(グループホームや就労支援事業所など)を運営している場合、自治体はそれらを一緒の日程で指導し、移動時間の削減や内容確認の重複防止によって効率化を図ります。事業者側にとっても、指導日程が集約されるため対応しやすく負担が軽減されるメリットがあります。 関連する法律の監査との合同実施 障害福祉サービス事業所に対する運営指導に関連して、他の法律に基づく指導や監査も合同で実施することが奨励されています。自治体内部で担当部署同士が調整を行い、事業者の状況に応じて、障害福祉サービスに係る指導と関連分野の監査を同じ日または連続日にまとめて行う取り組みです。例えば、事業所が障害者支援だけでなく関連するサービス分野(児童福祉法に基づく障害児支援事業など)の指定も受けている場合、それぞれ別々に監査が入るのではなく一度に合同でチェックが行われる可能性があります。これにより事業者は何度も監査対応をする手間が省け、行政側も効率的に指導監査を進めることができます。 運営指導の所要時間を短縮し頻度を向上 通知では、各事業所あたりの運営指導に要する時間を可能な限り短縮する方針も示されています。具体的には、前述の同時実施や合同実施といった効率的な指導方法を踏まえて、1事業所ごとの指導時間を減らし、さらには1日に複数の事業所を指導できるようにする取り組みです。例えば、これまで1事業所の実地指導に半日かかっていたものを、書類の事前確認やICTの活用などで短時間で済ま...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 5 指導方法等 (1) 運営指導 ② 指導方法 前半

運 営指導における確認項目と文書の効率的活用について 記事の概要 : 運営指導とは、障害福祉サービス事業者に対して自治体(都道府県や市町村)が行う実地の指導・確認のことです(以前は「実地指導」と呼ばれていました)。令和6年(2024年)4月からは、この実地指導の名称が「運営指導」に変わり、一部オンラインの活用や書類提出の簡素化など、事業者の負担軽減に向けた改正が行われました。 この記事では、最新の運営指導の方法とポイントについて、厚生労働省の通知文書(令和6年3月5日付の解釈通知)をもとに、やさしくシンプルに解説します。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 運営指導の方法:面談形式とオンライン活用 運営指導は、原則として行政の担当者が事業所を訪問して行います。方法としては、事業者側の関係者(管理者やサービス管理責任者など)に対して関係書類を示しながら説明を求め、面談形式で確認を進める形です。 また、施設・設備の状況や利用者へのサービス提供状況など、現地でなければ確認できない事項以外については、オンライン(ビデオ会議システム等)の活用も可能となりました。ただし、その際は情報セキュリティを確保することが前提であり、かつ事業者に過度な負担とならないよう十分配慮して実施されます。 標準確認項目に基づく重点チェック 運営指導では、厚生労働省が示した「主眼事項及び着眼点等」というガイドラインに沿って確認が行われます。これは運営上の重要チェックポイントをまとめたもので、非常災害対策(火災だけでなく水害・地震などの自然災害対策も含む)などが盛り込まれています。 原則として、このガイドライン上で下線が引かれた「標準確認項目」だけを確認し、それ以外の項目は特別な事情がない限りチェックしません。また、確認に用いる資料も、あらかじめ定められた「標準確認文書」で行うのが基本です。 ただし、指導を進める中で不正の疑いが出るなど詳細な確認が必要と判断された場合には、標準確認項目以外についても確認が行われ、標準確認文書以外の追加資料の提出を求められることがあります。 提出書類は直近のみ・重複提出を削減 運営指導で確認する書類の範囲も、事業者の負担軽減のため明確にされています。原則として、前年度から直近までの実績に関する書類が対象となり、何年も前の書類まで遡って求められることはありません...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 5 指導方法等 (1) 運営指導 ① 指導通知

障 害福祉サービス事業所への運営指導:指導通知の内容と実務対応 記事の概要 : 障害福祉サービス事業所に対する自治体の運営指導(旧称:実地指導)における「指導通知」について、やさしくシンプルに解説します。運営指導は通常、実施日の約1ヶ月前までに自治体から事業所へ書面で通知されます。その通知書には、指導の目的や日時・場所、担当者や出席者、当日までに準備する書類など重要な情報が記載されています。ただし、虐待の疑いなど特別な事情がある場合には、事前に通知を行わず抜き打ちで運営指導が行われるケースもあります。この記事を通じて、指導通知の具体的な内容や当日に向けた準備のポイントが理解できます。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 運営指導の指導通知とは? 運営指導とは、都道府県や市区町村といった指定権者が障害福祉サービスの事業所を訪問し、サービス運営が適切に行われているか確認・助言するための指導です。以前は「実地指導」とも呼ばれていましたが、名称が変わっても基本的な目的は同じです。 運営指導を実施するにあたり、自治体は事前に事業所へ書面で通知を行います(特別な場合を除く)。通常は指導実施日の1ヶ月前までに通知書が届くため、事業者側は十分な準備期間を確保できます。また通知書には当日の大まかな流れ(スケジュール)も記載されており、事前に「どのような手順で指導が行われるのか」を把握できます。 指導通知書に記載される主な内容 自治体から届く指導通知書には、運営指導に関する以下の5つの事項が記載されています。事業所は通知を受け取ったら、これらのポイントをしっかり確認し、必要な準備を始めましょう。 項目 内容の説明 根拠規定・目的 指導の法的な根拠(障害者総合支援法 等)と目的が示される 日時・場所 指導の実施日時と場所(多くは事業所にて実施) 指導担当者 当日指導を行う自治体職員の所属部署・氏名など 出席者 当日出席予定のメンバー(自治体職員および事業所側の担当者) 準備すべき書類・資料 用意・提出する必要のある書類や当日提示する資料の一覧(契約書、支援計画、資格証の写し等) 通知書が届いたら、上記の項目を一つひとつ確認しましょう。特に準備書類の一覧と提出期限は見落とし厳禁です。通知書に例示されている契約書や個別支援計画、職員の資格証の写し、各種記録書類などは早めに揃え、提...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 5 指導方法等 (1) 集団指導

障 害福祉サービスの「集団指導」とは? 記事の概要 : 本記事では、集団指導について、その通知方法から当日の講習内容などを、やさしくシンプルに解説します。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 集団指導とは? 集団指導は、障害福祉サービス事業者に対して自治体が行う指導(研修)の一形態です。都道府県や市町村の担当部署が、地域の事業者を一堂に集めて、サービス運営上の重要事項を説明・共有します。例えば、サービス提供に関するルールの再確認や、給付費(報酬)請求の手続き方法、新しい制度改正の解説、過去に起きた問題事例の紹介(障害者虐待防止など)といった内容です。これらは事業運営の質を向上させ、不適切な運営を防ぐことを目的としています。 集団指導の通知(指導通知) 自治体が集団指導を実施する際は、対象となる障害福祉サービス事業者に事前に案内文書が届きます。この案内文書を「指導通知」と呼び、開催の日時や場所、参加するべき人(出席者)、指導内容(講習のテーマ)などの情報が詳しく記載されています。指導通知に含まれる主な項目は以下のとおりです。 開催日時(いつ実施するか) 開催場所(どこで行うか) 出席者(誰が参加すべきか) 指導内容(研修で扱うテーマ) 事前にこのような通知が文書で届くことで、事業者側も予定を確保し準備を整えることができます。 集団指導の講習内容 実際の集団指導では、講義形式(講習会形式)で様々な重要事項の説明が行われます。内容は多岐にわたりますが、主なテーマを挙げると次のようなものがあります。 サービスの提供方法に関すること (自立支援給付対象サービス等の適切な取り扱い) 給付費の請求方法に関すること (自立支援給付に係る費用の正しい請求手続き) 制度改正に関する情報 (障害福祉サービス制度の最新の改正内容) 過去の指導事例の紹介 (特に障害者虐待事案などの問題ケースとその対策) 自治体の担当者がスライドや資料を用いてこれらのポイントを解説し、事業者に周知徹底を図ります。参加した事業者は、自社の運営を見直したり、最新ルールを再確認したりする良い機会となります。講習内容は実務に直結する重要なものばかりですので、しっかり聞いて自事業所の運営に活かすことが大切です。 欠席した場合の対応 業務の都合などで集団指導に参加できない場合でも、ご安心ください。自治体は当日...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 1 目的 2 指導方針

障 害福祉サービスの運営指導とは?指導指針の目的と方針をわかりやすく解説 記事の概要 : 障害福祉サービス事業を運営している方、あるいはこれから起業しようと考えている方に向けて、行政による運営指導の基本を解説します。行政は、サービスの質を守り、支援費の正しい使われ方を確保するために事業者への指導を行います。本記事では、その根拠となる「運営指導指針」の冒頭部分、すなわち「目的」と「指導方針」について、やさしくシンプルに解説します。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 指導指針の目的とは? まず、指導指針の目的です。簡単に言えば、「障害福祉サービスの質を確保し、支給されるお金(給付)の使い方が適正になるようにする」ことが目的です。自治体(市町村や都道府県など)は、障害者総合支援法に基づき、サービス提供事業者に対して運営状況の報告を求めたり、書類を提出させたり、事業所へ立ち入り検査を行ったりできます。また、場合によってはサービスを利用している障害者やその保護者に対して質問をすることも権限として認められています。こうした(自治体の持つ)権限の使い方やルールを定めているのが「運営指導指針」です。指導指針では、自治体がこれらの手段を適切に用いることで、サービスの質を落とさず、支援費の不正利用がないようにすることを目指しています。 指導方針(行政は何を指導する?) 次に、指導方針です。これは、「具体的に行政がどのような内容を事業者に周知徹底するか」を示したものです。指導方針では、障害福祉サービスの事業者や施設(居宅介護や就労支援、入所施設、相談支援事業所、さらには更生医療や精神通院医療を行う医療機関など、法律に基づき指定を受けたすべてのサービス提供者)が対象となります。行政はこれらの事業者に対し、サービス提供のルールや費用請求のルールをしっかり守るよう指導します。 具体的には、以下のような基準や決まりについて周知されます。 サービス提供の基準: 例えば、人員配置や設備の基準など、各事業所が守るべき最低基準があります(法律に基づく「指定基準」など)。 費用請求のルール: サービス提供にかかった費用を国や自治体に請求する際のルールや計算方法です。報酬単価(サービスごとの料金)や請求手続きの決まり(厚生労働省の告示で定められた算定基準など)を遵守する必要があります。 その他...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 3 指導形態等 

障 害福祉サービスの指導形態とは?~集団指導と運営指導をやさしく解説~ 記事の概要 : 障害福祉サービス事業者には、行政(都道府県や市町村)による定期的な指導と監査が行われます。本記事では、そのうち「指導の形態」について、厚生労働省の公式通知の内容をもとに分かりやすく解説します。指導には集団指導と運営指導(実地指導)の2種類があり、それぞれ目的や方法が異なります。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 指導形態とは何か? 「指導形態」とは、障害福祉サービス事業者に対して行政が行う指導の方法を指します。障害者総合支援法に基づき指定を受けた事業者(指定障害福祉サービス事業者)は、そのサービス提供が適正に行われるよう、行政から定期的にサポートやチェックを受けます。この指導には大きく分けて集団指導と運営指導(旧称:実地指導)の二つがあります。それぞれ狙いや進め方が異なるため、事業者として内容を理解しておくことが大切です。以下、集団指導と運営指導について詳しく見ていきましょう。 集団指導とは(事業者を集めた研修形式の指導) 集団指導とは、複数の障害福祉サービス事業者を一堂に集めて講習会形式で行われる指導のことです。都道府県または市町村(指定権者といいます※)が中心となり、対象となる事業者を会場に招集し、説明会や研修の形で実施されます。最近ではオンライン会議システムや動画配信を活用したオンライン開催も可能とされています。行政から事前に案内があり、指定日時に事業者の管理者等が参加する流れです。 集団指導が実施される場面としては、「事業者に対して指導が必要だと判断された場合」や「自立支援給付(障害福祉サービスに関する給付)で特に周知が必要な場合」が挙げられます。例えば、新規にサービスを始めた事業者への基本的なルールの周知や、制度改正があった際の説明会などがこれに該当します。指導内容に応じて必要と認められる場合に開催されるイメージです。 ※指定権者: 障害福祉サービス事業者を指定(許可)する権限を持つ行政主体。サービス種別によって都道府県知事または市町村長が該当。 集団指導の内容は多岐にわたります。主な例として、その年度の指導・監査の進め方、過去の実地指導で指摘された事項、サービス基準や給付費(報酬)の算定方法の説明、最新の制度改正内容、苦情対応や人権・労務管理上の留意点...

独習 障害福祉サービス 指導監査 | 指定障害福祉サービス事業者等指導指針 4 指導対象の選定

障 害福祉サービスの集団指導・運営指導とは?対象と頻度を徹底解説 記事の概要 : 障害福祉サービス事業を運営している、あるいはこれから起業しようとしている皆さんにとって、行政による指導は避けて通れないポイントです。指導には「集団指導」と「運営指導」の2種類があります。それぞれどの事業者がいつ対象となるのか、基準が定められていることをご存じでしょうか。本記事では、厚生労働省が令和7年3月31日に改正した最新の指導指針に基づき、指導対象の選定基準についてやさしくシンプルに解説します。 ▶︎ 指導指針 関連記事まとめページは こちら 指導対象の選定とは? 障害福祉サービス事業者に対する指導は、本来全ての事業者が対象です。しかし行政も限られたリソースで効率的に指導を行う必要があるため、優先順位をつけて対象を選定しています。具体的には、指導の形態ごとに以下の基準で対象となる事業所・事業者が選ばれます。 集団指導の対象とタイミング 集団指導とは、自治体など指定権者が管内の複数の事業者を集めて行う研修・説明会のような指導です(近年はオンライン開催や資料配布で代替するケースもあります)。主な対象と実施タイミングは次のとおりです。 新規指定の事業者は必ず受講: 新たに障害福祉サービス(自立支援給付対象サービス等)を開始した事業者は、おおむね1年以内に集団指導を実施されます。これは開業後間もない事業者に制度のルールや運営の基本を周知し、早期に適正な運営ができるようにする目的があります。 テーマごとの必要に応じて実施: また、行政は毎年度の制度改正や報酬(給付費)請求のルール変更、過去に起きた障害者虐待事案など指導上の問題事例の共有などに応じて、集団指導の対象を選び実施します。例えば、請求方法の変更点や法改正ポイントについて説明する場、過去の指導事例から学ぶ場として設定され、必要な事業者に参加を求める形です。 運営指導(旧称:実地指導)の対象と基準 運営指導とは、行政職員が各事業所を訪問して行う個別の指導です。事業所の運営実態を直接確認し、必要な助言・指導を行います。令和6年4月の法改正で名称が「実地指導」から「運営指導」に変わったことも覚えておきましょう。運営指導の対象選定基準は次のとおりです。 サービス種別ごとの頻度基準: 提供しているサービスの種類によって実地訪問の頻度基準が異な...