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独習 障害児入所施設 指定基準 | 第三 指定福祉型障害児入所施設 3 運営に関する基準 (17) (18) (19) 

祉型障害児入所施設の基準解説: 児童発達支援管理責任者の役割と支援体制


記事の概要:
福祉型障害児入所施設とは、障害のある子どもが入所して生活する施設です。本記事では、その運営基準の中から重要なポイントを解説します。具体的には、児童発達支援管理責任者の責務、子どもの状態を定期的に検討する仕組み、自宅生活への移行支援、そして常時行う相談・援助体制について、やさしくシンプルに説明します。最新の基準を正しく理解し、子どもたちの生活の質向上につなげるヒントになれば幸いです。

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児童発達支援管理責任者の責務 (基準第22条)

福祉型障害児入所施設には、児童発達支援管理責任者と呼ばれる役職者を配置する必要があります。この担当者は、施設に入所する障害児一人ひとりについて入所支援計画(施設での支援計画)や移行支援計画(家庭や地域生活へ移るための計画)を作成する責任を負います。また、児童発達支援管理責任者は以下のような業務も担います。

  • 基準第18条および第19条に定められた業務を行うこと(例:子どものニーズのアセスメントや支援内容の定期的な見直し等)
  • 他の職員に対し、日々の支援業務に関する技術的な指導や助言を行うこと

さらに、児童発達支援管理責任者が業務を行う際には、障害児本人および入所を決定した保護者の意思をできる限り尊重することが求められています。これは、子どもやご家族の「こうしてほしい」「こういう生活を送りたい」という希望を大切にしながら支援計画を立て、サービスを提供する姿勢が重要という意味です。また、施設内の他の職員に対しても、子どもと保護者の意思を尊重する視点を持つよう助言・指導する役割があります。

なお、児童発達支援管理責任者は専門性の高い立場であるため、そのスキル向上も重視されます。各都道府県ではこの担当者向けに専門コースの研修が用意されており、意思決定支援コースや障害児支援コースといった研修を受講することが望ましいとされています。これらの研修では、子どもの意思決定を支援する方法や、障害児支援の専門知識を学ぶことができ、より質の高い支援計画の作成・実施に役立ちます。

子どもの状態の定期的な検討と自宅生活への支援 (基準第23条)

障害児が施設で生活している間も、「この子は自宅で暮らせるようになるだろうか?」という視点を持ち続けることが大切です。基準第23条では、施設の職員が定期的にチームで集まり、各児童の心身の状態や、家庭で利用できる福祉サービスの状況を検討することが求められています。その上で、居宅(自宅)での生活が可能と判断できる子どもについては、入所決定をした保護者や障害児本人の希望も踏まえながら、円滑に自宅や地域で生活できるよう必要な支援を進めていかなければなりません。

具体的には、例えば医療ケアやリハビリテーションなど在宅で受けられるサービスが整ってきた場合や、子どもの成長によって家庭での生活が現実的になってきた場合には、施設側は「移行支援計画」に基づいてサポートを行います。これは、家族との調整や、関係機関との連携(例:相談支援専門員や医療機関、市町村の福祉担当者など)を図りながら、子どもがスムーズに家庭や地域に戻れるよう支える取組みです。大切なのは、施設が単に預かるだけでなく、子どもの将来の生活の場を広い視野で考え、必要に応じて積極的に働きかけることです。

常時の相談および援助体制の確保 (基準第24条)

施設では、子どもの心身の状態や置かれた環境を常に正確に把握し、それに基づいていつでも相談や援助に応じられる体制を整えておく必要があります(基準第24条)。これにより、日々の生活の中で子どもが困ったことや不安に感じていることに対して、すぐに相談に乗ったりサポートしたりできるようになります。

この「常時相談・援助できる体制」というのは、例えば以下のような取り組みを指します。

  • 子どもや保護者からの相談に対応する職員を明確にしておく(相談窓口の明確化)
  • 日々のケアの中で、子どもの気持ちや体調の変化に気づいたらすぐに声をかけてフォローする
  • 定期的に子ども一人ひとりの生活状況をチェックし、必要に応じて関係機関と連携して支援策を講じる

このような体制を整えることで、施設にいる障害児の生活の質(QOL)を積極的に向上させることができます。単に安全に過ごせる場を提供するだけでなく、子どもがより安心して充実した生活を送れるよう、職員全員で支えていく姿勢が重要です。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • 児童発達支援管理責任者の配置と質の向上:福祉型障害児入所施設では、専門知識を持つ児童発達支援管理責任者の配置が必要です。支援計画の作成やスタッフへの指導の際には、子どもと保護者の意思を尊重し、必要に応じて研修を受講してスキルアップを図りましょう。
  • 定期的な児童の状態検討と移行支援:入所中の子どもの状態をチームで定期的に話し合い、自宅や地域で生活できる可能性が見えてきたら、保護者・児童の希望を聞きながら速やかに移行支援を準備・実施することが重要です。
  • 常時相談・援助できる環境づくり:施設内にいつでも相談に応じられる体制を用意し、子どもの小さな変化や悩みにも寄り添える環境を整えましょう。それが結果的に障害児の生活の質を高め、信頼される施設運営につながります。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。