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独習 障害児入所施設 指定基準 | 第三 指定福祉型障害児入所施設 3 運営に関する基準 (23) (24) (25) 

祉型障害児入所施設の健康管理・緊急時対応・入院時の対応ポイント解説


記事の概要:
指定福祉型障害児入所施設とは、家庭での生活が難しい障害のある子どもが入所し、日常生活の支援や指導を受ける施設です。本記事では、この福祉型障害児入所施設の運営基準に定められた「健康管理」「緊急時の対応」「入院期間中の取り扱い」に関するポイントをやさしくシンプルに解説します。

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健康管理(基準第28条)

福祉型障害児入所施設の健康管理については、まず各障害児の健康状態を常に把握することが求められます。施設は子ども達の体調や健康状況に注意を払い、必要に応じて健康を保つための適切な措置をとらなければなりません。具体的には、施設ごとに「健康管理責任者」を定めることになっており、その役割は障害児たちの健康を守ることです。この責任者には医師や看護師などの資格を持つ人、または同等の知識を持つ適切な人を任命できます。例えば、毎日の体調チェックや定期的な健康相談などを通じて、子ども一人ひとりの健康を見守ります。さらに、職員の衛生管理も重要です。基準第28条第3項では、施設の職員自身が清潔を保ち健康管理に努めることが定められています。特に障害児の食事を準備する際には衛生面に細心の注意を払うことが強調されています。手洗いや調理場の消毒徹底など、職員の衛生意識を高く保つことが子どもの健康につながります。

緊急時の対応(基準第29条)

障害児の容体が急変した場合の緊急対応についても明確にルールが定められています。基準第29条では、施設が入所中の子どもに支援提供を行っている最中に、例えば子どもの病状が急に悪化したりケガをしたりした場合には、あらかじめ定めた緊急時対応の手順に従って迅速に対応する義務があると規定しています。具体的には、施設ごとに定める運営規程(施設のルールブック)に緊急時の対応方法を記載しておき、その手順に沿って行動します。必要に応じてただちに医療機関に連絡を取り、お医者さんの指示を仰いだり救急車を手配したりします。また、保護者への連絡や職員の応援体制の確保なども含め、状況に応じた必要な措置を講じます。重要なのは「ためらわず速やかに対応すること」です。平常時から緊急時対応の訓練や手順の共有を行い、いざというときに備えておくことで、子どもの命と健康を守ることにつながります。

障害児の入院期間中の取り扱い(基準第30条)

入所中の障害児が病院に入院した場合の取り扱いについてもルールがあります。基準第30条では、入院した子どもが「おおむね3か月以内に退院する見込みかどうか」を判断することが求められています。具体的には、入院先の病院や診療所の主治医に確認して、退院までの予測期間を把握します。3か月程度以内に退院できる見込みであれば、子どもは治療後に再び施設に戻って生活を続ける前提となります。その際、施設側は子どもとご家族の同意のもとで必要に応じた便宜を提供することが求められます。例えば、入院や退院の手続きについてサポートしたり、入院中の学習・生活面での橋渡しをしたりと、個々の状況に応じてできる支援を行います。

ただし、子どもが退院する際の受け入れ体制については注意が必要です。基準第30条では、「やむを得ない事情がある場合」を除き、原則として子どもが退院したら速やかに施設で受け入れることを想定しています。「やむを得ない事情」とはどのような場合でしょうか?単に「予定していた退院日になったが施設が満床で空きがない」という施設側の都合だけでは認められないことが明示されています。施設の事情で子どもの受け入れを遅らせるのは基本的にNGということです。一方で、やむを得ない事情の例として挙げられているのが、「子どもの退院予定日が当初より早まり、施設で再入所のためのベッド準備が間に合わなかった場合」などです。本来の予定より早く退院することになり、急な調整が必要となったようなケースはやむを得ない事情に該当し得ます。このような場合であっても、子どもの生活に支障が出ないよう最大限努める必要があります。例えば、退院後すぐに元の施設に戻れない場合には、短期入所(ショートステイ)など他の一時的な受け入れ先を検討し、子どもが行き場を失わないようにします。重要なのは、施設側の都合より子どもの福祉を優先することです。以上の対応を適切に行うことで、入院を挟んだ場合でも子どもの安心安全な暮らしを継続させることができます。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • 健康管理体制の整備: 施設ごとに医師や看護師等を健康管理責任者に任命し、子どもの健康状態を常に把握して適切な措置を講じること。職員の衛生管理(特に食事提供時の清潔保持)も徹底しましょう。
  • 緊急時対応の準備と実践: 運営規程に緊急対応手順を明記し、子どもの容体急変時には速やかに医療機関への連絡など必要な対応を行うこと。日頃から緊急時の訓練を行い、スタッフ全員が対応手順を理解しておくことが重要です。
  • 入院時の支援と円滑な復帰: 子どもが入院した際は退院予定(おおむね3か月以内か)を医師に確認し、必要に応じて入退院手続の支援など便宜を提供します。退院後は速やかに受け入れる準備を整え、もし予定外の事態で受け入れが遅れる場合でも短期入所などを活用し、子どもの生活に支障が出ないよう対応することが求められます。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。