スキップしてメイン コンテンツに移動

独習 障害児入所施設 指定基準 | 第三 指定福祉型障害児入所施設 3 運営に関する基準 (31) 

祉型障害児入所施設で義務化された業務継続計画(BCP)とは?


記事の概要:
2024年4月(令和6年)の障害福祉サービス報酬改定により、指定福祉型障害児入所施設では緊急時の業務継続計画(BCP)の策定が義務化されました。業務継続計画とは、感染症の流行や自然災害が発生した場合でも事業を継続し、サービスを早期に再開するための計画です。本記事では、新たに求められるBCPの内容や、職員への研修・訓練(シミュレーション)について、やさしくシンプルに解説します。

▶︎ 福祉型障害児入所施設 関連記事まとめページはこちら

業務継続計画(BCP)の策定

まず、施設は感染症や災害が起きても利用者への支援を継続できるよう、業務継続計画(BCP)を策定しなければなりません。そして、その計画に沿って職員に研修や訓練(シミュレーション)を実施する必要があります。このBCP策定と研修・訓練の実施は施設ごとに求められる義務ですが、他のサービス事業者と連携して行うことも可能です。また、有事の際に職員がスムーズに連携できるよう、全ての職員が研修・訓練に参加できる体制が望ましいとされています。

次に、業務継続計画に含めるべき項目についてです。BCPでは、大きく「感染症に備える計画」と「自然災害に備える計画」の2種類を策定します。厚生労働省からは「障害福祉サービス事業所等における新型コロナウイルス感染症発生時の業務継続ガイドライン」や「障害福祉サービス事業所等における自然災害発生時の業務継続ガイドライン」が公表されており、具体的な内容検討の参考になります。計画に盛り込む項目は、地域ごとに想定される災害等に応じて調整が必要です。また、感染症向けと災害向けのBCPを一体の計画としてまとめても問題ありません。

感染症向けBCPと自然災害向けBCPにおける主な項目例を以下の表にまとめます。

感染症に備えるBCPの主な項目自然災害に備えるBCPの主な項目
平時からの備え: 感染症対策の体制整備、感染予防策の徹底、備蓄品の確保平常時の備え: 建物や設備の安全対策、ライフライン停止への備え、非常用品の備蓄
初動対応: 感染疑い発生時の報告・隔離・受診手配緊急時の対応: BCP発動の判断基準、緊急時の指揮命令系統
感染拡大防止: 保健所への連絡・協力、濃厚接触者への対応、情報共有の方法他施設・地域との連携: 周辺施設や行政との協力体制の構築

このように、BCPには平時の備えから発生時の対応、そして外部との連携まで、幅広い内容を網羅しておく必要があります。

さらに、策定したBCPは作成するだけでなく、職員に周知徹底することが重要です。BCPの具体的な内容を共有し、平常時の備えがいかに大切か、そして緊急時の対応方法を理解させるために、職員向けの研修を実施します。研修は定期的に開催することが求められており、年に2回以上行うことが望ましいとされています。また、新しく職員を採用した際には、別途BCPに関する研修を実施すると効果的です。実施した研修の内容は記録に残しておきましょう。なお、感染症に関するBCPの研修は、感染症の予防やまん延防止の研修と一体的に実施しても構いません。

最後に、BCPに基づく訓練(シミュレーション)についてです。感染症や災害が発生した場合に備え、職員が迅速に行動できるよう、BCPに沿った訓練を定期的に行います。訓練では、施設内での役割分担を確認したり、有事を想定した支援活動の演習を行ったりします。こちらも年に2回以上の実施が目安です。感染症に関するBCP訓練は、感染症の予防や拡大防止の訓練とまとめて行っても構いません。訓練方法は机上演習(テーブルトップ訓練)でも実地訓練でも構いませんが、両方を組み合わせて行うとより効果的です。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • BCP策定は義務(令和6年~):感染症・自然災害に備えた計画を作成し、有事でもサービス提供を継続できる体制を整える。
  • 計画の内容:平時の備え(設備の安全対策・備蓄など)から緊急時対応(保健所連絡・他施設協力など)まで幅広く定める。
  • 研修・訓練:職員研修とシミュレーション訓練を年2回以上実施し、全職員が参加できるようにする。新規職員にもBCP教育を行い、研修・訓練の実施内容を記録する。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。