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独習 障害児入所施設 指定基準 | 第三 指定福祉型障害児入所施設 3 運営に関する基準 (34) 前半

定福祉型障害児入所施設の衛生管理と感染症対策のポイント解説|前半


記事の概要:
指定福祉型障害児入所施設における衛生管理や感染症対策の重要ポイントをやさしくシンプルに解説します。この記事では、職員の清潔保持・健康管理の義務や、感染症の発生を防ぐための具体的な対策について説明します。さらに、施設内に設置が求められる感染対策委員会の役割と運営方法についても取り上げます。

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職員の清潔保持と感染予防の基本

指定福祉型障害児入所施設では、まず職員の衛生管理が最も基本となるポイントです。これは施設で働くスタッフ自身が感染源とならないようにすること、そしてスタッフが利用者から感染症をもらわないように守ること、両方が求められます。具体的には、職員が十分に手洗いできるように手指洗浄設備(手洗い場や石けんなど)を設置し、必要に応じて使い捨て手袋などの感染予防のための備品を準備します。また、日々の健康チェックなど職員の健康状態の管理にも努め、体調不良時には適切な対応を取ることが重要です。

保健所との連携と疾患別ガイドラインの遵守

施設では感染症や食中毒を未然に防ぐため、必要に応じて所轄の保健所からアドバイスや指導を受け、常に密接に連携しておくことが求められています。万一施設内で感染症や食中毒の疑いが出た場合も、速やかに保健所と相談し、適切な対策を取る体制を整えておきましょう。また、インフルエンザ、腸管出血性大腸菌感染症(O-157など)やレジオネラ症など、施設で特に注意すべき感染症については、それぞれ発生予防やまん延防止のための国のガイドラインや通知が別途示されています。施設運営者はこうしたガイドラインも確認し、それに基づく適切な措置を講じる必要があります。さらに、空調設備などを用いて室温や換気を適切に管理し、一年を通じて過ごしやすい環境を維持することも衛生管理上欠かせません。室温管理は利用児童の体調管理だけでなく、カビや細菌の繁殖防止にもつながります。

感染対策委員会の設置と運営

衛生管理の強化策として、施設内に感染症および食中毒の対策を検討する委員会、いわゆる感染対策委員会を設置することが定められています。この委員会は施設内のさまざまな職種で構成され、幅広い視点から感染予防策を検討する役割を担います。構成メンバーの例として、施設長(管理者)、事務長、医師、看護職員、児童指導員、栄養士(または管理栄養士)などが挙げられます。各メンバーにはそれぞれの専門分野から責任と役割分担があり、連携して委員会運営を行います。また、委員会には専任の感染対策担当者をあらかじめ指名しておく必要があります。この担当者は委員会の中心となって対策を推進する役割で、専門知識を持つ看護師が務めることが望ましいとされています。

感染対策委員会の開催頻度にも注意が必要です。入所児童の健康を守るため、委員会はおおむね3か月に1回以上の定期開催が求められます。また、インフルエンザが流行する冬場など、感染症が心配される時期には、状況に応じて随時開催し、迅速に対策を協議できる体制を整えておきます。会議の方法については、必要に応じてオンラインのテレビ会議等のシステムを活用して開催しても構いません。ただし、障害のある当事者が参加する場合は、その障害特性に応じた適切な配慮を行う必要があります。また、オンライン会議で個人情報を扱う際には、個人情報保護に関するガイドラインを遵守し、情報漏えいの防止に努めることも大切です。

感染対策委員会は、施設内の他の委員会(例えば運営委員会など)とは別に独立した組織として設置・運営することが原則です。ただし、扱う内容やメンバーが他の会議体と重なる場合には、一体的に運営する形をとっても差し支えありません。また、必要に応じて外部の感染症管理の専門家(地域の医師など)を委員に招くことも望ましいとされています。そのような外部の知見を取り入れることで、より効果的な感染症対策が期待できます。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • 職員の衛生管理徹底: 手洗い設備の整備や使い捨て手袋の準備など、職員が常に清潔を保ち感染源とならないための環境づくりを行う。あわせて日々の健康チェックで職員の健康状態を管理する。
  • 行政との連携とガイドライン遵守: 保健所と緊密に連携し、感染症・食中毒の発生時には速やかに報告・相談する。またインフルエンザやO-157等の国の通知・ガイドラインに基づき、適切な感染予防策を講じる。施設の空調・室温管理も忘れずに。
  • 感染対策委員会の設置・運用: 幅広い職種で構成される感染対策委員会を設置し、専任の感染対策担当者(看護師が望ましい)を決める。委員会は少なくとも3か月に1回開催し、必要時には臨時開催して迅速に対策協議できる体制を整える。外部専門家の知見も積極的に活用する。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。