同行援護のサービス提供者の資格要件をやさしく解説
記事の概要:
障害のある人の外出支援サービスである「同行援護」を提供する事業所では、サービスを行うスタッフと、サービス提供責任者(サ責)に一定の経験や資格が求められます。厚生労働省の定める基準によれば、スタッフには視覚障害のある方を支援した実務経験が最低1年以上必要であり、サービス提供責任者には介護に関する資格や専門研修の修了が義務づけられています。本記事では、専門用語をできるだけ避け、わかりやすい言葉でこの基準のポイントを解説します。
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サービス提供スタッフに必要な実務経験
同行援護のサービス提供にあたるスタッフ(ガイドヘルパーなど)には、視覚障害のある方を介助した実務経験が通算で1年以上求められます。具体的には、視覚に障害のある成人や子どもの外出支援や、居宅での介護支援などの経験が該当します。また、それらと同等と都道府県が認める業務も含めて計算できます。この基準により、スタッフは全くの未経験ではなく、基本的な援助スキルや安全配慮の知識を身につけていることが保証されます。
サービス提供責任者に必要な資格要件
サービス提供責任者(サ責)は、事業所で提供する支援のとりまとめやスタッフの指導を担う重要な役割です。このサ責になるためには、介護に関する一定の資格と同行援護に関する専門研修の修了という二つの条件を満たす必要があります。厚労省の基準では、以下のいずれかのルートで資格要件をクリアすることになります。
ルート1:資格・研修を持つ場合のルート
次のような介護系の資格・研修のいずれかに当てはまる人が対象です
例えば:
- 介護福祉士(国家資格である介護のプロ)
- 介護職員実務者研修 修了者(ホームヘルパーの上位研修課程修了者)
- 介護職員基礎研修 修了者(廃止された旧研修課程の修了者)
- 居宅介護従業者養成研修1級課程 修了者(こちらも旧ホームヘルパー1級課程修了者)
- 居宅介護職員初任者研修 修了者 + 3年以上の介護等の実務経験がある者
補足: 「初任者研修」はホームヘルパー2級に相当する基礎研修です。この研修を修了して実務経験が3年あればサービス提供責任者の基礎要件を満たせます。
- 看護師等の資格を持つ者
上記のいずれかに該当すれば、サービス提供責任者としての基礎資格要件を満たします。さらに重要なのが、「同行援護従業者養成研修(応用課程)」を修了していることです。応用課程とは、同行援護に特化した実践的な研修で、視覚障害者のガイド方法や緊急時対応など高度な内容を学ぶものです。この応用課程修了が、サービス提供責任者になるための必須条件となっています。
看護師などの特例について: 上のリストにある看護師等について補足します。看護師等は、法律上「1級過程を修了したもの」として取り扱ってよいとされます。、平たく言うと、看護師等は介護に関する基本研修を免除されており、ホームヘルパー1級課程を修了した人と同等に扱われるのです。ただし、先述のとおり同行援護の応用課程研修は別途修了しておく必要がありますので注意してください。
なお、初任者研修を修了したとされた看護師等は、3年以上の実務経験を要件としないとされています。
ルート2: 国立障害者リハビリテーションセンター学院の視覚障害学科の専門課程を修了した人、またはそれと同等の視覚障害者支援の専門研修を修了した人
こちらは視覚障害者の生活訓練士などを養成する高度な研修課程で、この課程を修了した人もサ責になることができます。
事業者・起業希望者が押さえるべきポイント
- 適切な人員配置: 同行援護事業を始めるには、有資格者を確保することが不可欠です。サービス提供責任者はもちろん、現場で利用者を支援するスタッフも基準を満たしているか確認しましょう。基準を満たさない人員配置では事業所の指定が受けられず、運営できません。
- スタッフの研修計画: 現在有資格者が不足している場合は、早めに養成研修を受講させる計画を立てましょう。とくにサ責候補者には、必要な介護資格の取得や応用課程研修の修了を事前に準備させることが重要です。
- 質の高いサービス提供: 経験や資格要件は「最低基準」であることに留意してください。基準をクリアした上で、スタッフの継続的な研修や情報共有を図り、利用者に安心安全な支援を届けることが大切です。
