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独習 障害福祉サービス 指定基準 | 第九 自立訓練(生活訓練) 1 人員に関する基準 (2) (3)

活訓練のサービス管理責任者と看護職員の配置基準をわかりやすく解説


記事の概要:
本記事では生活訓練サービス事業所の運営において特に重要な 「サービス管理責任者」 と、利用者の状況によって配置が検討される 「看護職員」 に焦点を当て、それぞれの役割や配置要件をやさしくシンプルに解説します。

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サービス管理責任者とは何か

サービス管理責任者(通称「サビ管」)は、障害福祉サービス事業所ごとに配置が義務付けられているキーパーソンです。平たく言えば、「その施設で提供するサービスの内容と質を総合的に管理する責任者」です。法律(障害者総合支援法の人員基準)により各事業所に最低1名以上のサービス管理責任者を置かなければならず、利用者数が多い場合には必要に応じて複数配置することも求められます(通常は1事業所1名で足ります)。

サービス管理責任者の主な役割:

  • 個別支援計画の作成と見直し: 利用者一人ひとりについて「支援計画(サービス提供計画)」を作成する役割です。利用者やご家族と面談し、どんな課題があるか、どんな支援が必要かを把握して、目標や支援内容を盛り込んだ計画を立てます。その後も定期的にサービスの効果をモニタリング(観察・記録)し、必要に応じて計画を見直します。サービス管理責任者は提供したサービスの客観的な評価も行い、支援の質を高めるよう努めます。
  • スタッフへの指導・連携調整: 事業所内の他のスタッフに支援方法を指導したり、チームとして利用者を支えるための話し合いを行ったりします。また、必要に応じて他の機関(医療機関や相談支援事業所、市町村役場など)と連絡・連携を取ることもサービス管理責任者の大事な仕事です。これにより、利用者が包括的なサポートを受けられる体制を整えます。
  • サービス提供全体のマネジメント: サービス管理責任者は事業所の運営面でも重要な役割を担います。他の職員の配置計画を立てたり、研修を企画して職員のスキルアップを図ったりと、事業所全体のサービス水準を維持・向上させる役割があります。

以上のように、サービス管理責任者は利用者支援の計画立案から実施状況の管理、スタッフ指導まで幅広く関わるポジションです。制度上、各事業所には必ずサービス管理責任者を配置することが求められており、より良い支援を提供するための要となる存在です。

配置に関するポイント: サービス管理責任者は原則として常勤(フルタイム勤務)の職員をあてることが望ましいとされています。常勤換算で複数必要とされる職種ではないため、基本的には事業所ごとに1名いれば基準を満たします。しかし、その業務の重要性から、「必要な勤務時間がしっかり確保されていること」が求められます。例えば、同じ人が別の職務を掛け持ちしている場合でも、サービス管理責任者としての仕事に支障が出ないだけの時間を確保する必要があります。特に宿泊型自立訓練(宿泊設備を伴うタイプの生活訓練)では、法律上はサービス管理責任者を常勤換算で配置することを厳密には求めていませんが、それでも十分な勤務時間を確保して責務を果たすことが大切です。

看護職員の配置基準と役割

看護職員とは、文字通り看護の資格を持つスタッフのことです。具体的には看護師や准看護師など、医療的ケアを提供できる人が該当します。自立訓練(生活訓練)の事業所では、利用者の健康管理や医療的ケアのニーズに応じて看護職員を配置することができます。ただし、常に配置が義務というわけではなく、「健康上の管理が必要な利用者」がいる場合に検討されるものです。

例えば、利用者の中に持病の管理や服薬介助、日々の体調チェックなど専門的な健康管理が必要な方がいる場合、そのケアを適切に行うために看護職員を置くと安心です。看護職員がいると、日常生活のサポートに加えて健康面のサポートも事業所内で完結できるため、利用者にとって手厚い支援となります。

配置基準のルール: 看護職員を配置した場合、スタッフの配置人数の数え方に特別なルールが適用されます。結論から言うと、「看護職員を置く場合は、看護職員と生活支援員の合計人数で、生活支援員に本来求められる人数を満たせば足りる」とされています。ただし重要な条件として、「生活支援員と看護職員のそれぞれについて最低1人は配置すること」が必要です。この条件を簡単に言い換えると、「看護職員を入れたからといって生活支援員をゼロにはできないし、その逆もできない」ということです。

分かりやすく具体例を挙げてみます。

  • 看護職員がいない場合: 利用者が例えば12人いる事業所では、生活支援員は常勤換算で少なくとも「12÷6=2人」必要です(6人につき1人の配置基準)。この場合、最低1名は常勤の生活支援員を置く必要があります。
  • 看護職員を配置する場合: 上記の12人の利用者の中に医療的ケアが必要な方がいると想定します。そのために1名の看護職員を雇用した場合、生活支援員と看護職員の合計で2人いれば基準を満たせます。例えば「生活支援員1名+看護職員1名」で計2名いれば、利用者12人に対する必要人数2名をカバーできます。ただし、このケースでも生活支援員を1名は確保しなければなりませんし、看護職員も1名は必要です(どちらか片方だけ2名にしてもう片方0名、という形は不可)。要するに、生活支援のプロも健康管理のプロも両方そろえて配置することで利用者を支援しなければならないということです。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • サービス管理責任者は原則常勤配置: サビ管は基本的にフルタイムで配置するのが望ましいです。特に日中サービス中心の事業では常勤が求められます。宿泊型の訓練事業所の場合は例外もありますが、それでも十分な勤務時間を確保して役割を果たせるようにしましょう。
  • 看護職員配置の必要性検討: 提供するサービス内容や受け入れる利用者の特性を考え、看護職員が必要か検討します。医療的ケアや健康管理が必要な利用者を受け入れる場合は、早めに看護職員の採用計画を立てましょう。
  • 看護職員を配置する際の注意: 看護職員を配置した場合でも、生活支援員が不要になるわけではありません。最低でも生活支援員1名+看護職員1名を配置する計画を立てることが重要です。スタッフの役割分担を明確にし、お互い協力して利用者を支援できる体制づくりを心がけましょう。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。