スキップしてメイン コンテンツに移動

独習 障害福祉サービス 指定基準 | 第十九 地域移行型ホーム 2〜3 地域移行型ホームの提供期間と取扱方針

域移行型ホームにおけるサービス提供期間と支援方針の解説


記事の概要:
地域移行型ホームとは、障害のある人が入所施設や病院から地域生活へ移るために一時的に利用する障害者グループホーム(指定共同生活援助)のことです。厚生労働省の定める基準では、地域移行型ホームの利用期間は原則2年間とされており、その間に地域で自立した生活へ移行することが期待されています。また、事業者には利用者の意思を尊重した適切な支援が求められており、本記事では提供期間のルールと支援方針のポイントをやさしくシンプルに解説します。

▶︎ 地域移行型ホーム 関連記事まとめページはこちら

地域移行型ホームの提供期間: 原則は2年間まで

地域移行型ホームは、地域生活への移行のための通過的な居住の場として位置付けられています。そのため、事業者は利用者に対し2年以上のサービス提供を行わないことが原則とされています。この最長2年という期間設定は、利用者がいつまでもホームに留まるのではなく、最終的には地域で暮らせるようにするための目安です。

しかし、利用者の状況によっては2年以内に地域生活へ移行できないケースもあります。そのため、一律に2年で退去を求めるのは適切ではなく、自治体(市町村)の審査会が個別に判断して提供期間の延長が認められる場合もあります。つまり、必要に応じて2年を超えて利用を続けることも可能です。

地域移行型ホームの支援方針: 利用者主体の支援と地域生活への移行計画

地域移行型ホームを運営する事業者は、利用者の意向(意思)を尊重し、常に利用者の立場に立った支援を行うことが求められます。利用者が地域移行型ホームを利用するかどうかは本人の自由な選択であり、病院やホームのスタッフが利用を無理に勧めたり強制したりしてはいけません。また、ホームでの生活でも利用者の自由が最大限尊重されるべきです。

例えば、利用者の外出に事業者の許可を求めること、来客(面会)を禁止すること、本人の意思に反して日中の過ごし方を強制することなどは認められていません。ただし、安全確保や共同生活のために最低限のルールを設けることは可能ですが、その場合でも利用者の権利を不当に制限する行為は厳に慎む必要があります。

さらに、事業者には地域生活への移行を見据えた計画的な支援も求められます。利用者の退居後に一般の住宅や通常のグループホームで安全に暮らせるよう、相談支援員や他の関係者と定期的に協議し、入居から2年以内の地域生活への移行を目指して必要な支援を計画・提供していくことが重要です。早い段階から住まい探しや生活面の準備を進め、利用者の自立を後押しすることが大切です。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • サービス提供期間は原則2年まで: 地域移行型ホームは長期の居住施設ではなく、一時的なステップとして位置づけられています。利用者が利用できる期間は基本2年間までであり、期間内に地域での暮らしに移行することを目指します。ただし、やむを得ない事情がある場合は自治体の判断で延長も可能です。
  • 利用者の意思尊重と自由の確保: 利用者が地域移行型ホームを利用するかは本人の選択であり、事業者側から無理に勧めたり強制したりしてはいけません。また、ホームでの生活でも、外出や来客、日中活動の内容など利用者の自由を不当に制限しないことが大前提です。必要最低限のルール以外で利用者の行動を縛ることは厳禁です。
  • 地域生活への移行支援: 事業者は利用者の入居当初から、最終的に地域で自立生活できるよう支援計画を立てておく必要があります。相談支援員や他のサービス提供者と連携し、住まいや生活支援の準備を進めながら、2年以内の移行を目指して支援を行いましょう。これは障害福祉サービス業界でのグループホーム事業による起業を目指す方にとっても重要なポイントです。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。