生活介護サービスにおける「利用者負担額等の受領」と「介護」の重要ポイントをやさしく解説
記事の概要:
生活介護サービス事業を運営する上で知っておきたい大切なルールがあります。本記事では、指定障害福祉サービスの運営基準のうち「利用者負担額等の受領」(第82条)と「介護」(第83条)を、シンプルにやさしく解説します。利用者から受け取れるお金の範囲やサービス提供時に必要な人員体制など、押さえておくべきポイントを見ていきましょう。
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基準第82条:利用者負担額等の受領とは?
基準第82条は、事業者(サービス提供者)が利用者からお金を受け取るときのルールを定めています。障害福祉サービスでは、原則として利用者はサービス費用の一部(通常1割)を負担し、この自己負担分は事業者が受け取って良いお金です。しかし、それ以外にどんな費用を利用者に負担してもらえるか、またはもらってはいけないかが細かく決められています。
利用者から受け取ってよいお金
事業者が利用者から追加で受け取れる費用には、サービス提供に伴う実費で利用者の生活に必要なものが含まれます。例えば:
- 食事代:施設で提供する昼食やおやつの材料費など。
- 活動に必要な材料費・日用品費:創作活動や行事で使う材料代、サービス中に使う日用品の費用。
- その他の日常生活に必要な費用:上記以外で日常生活上どうしても必要となる費用(行政が利用者負担を適当と認めたもの)
例:行事の参加費、外出先で入浴サービスを利用する際の入浴料など
ただし、請求時は事前に説明し同意を得てください。また、受領後は領収書を発行して内訳を明示しましょう。
受け取ってはいけないお金(NG例)
基準第82条では、上記以外の費用について事業者が利用者から徴収することを禁止しています。サービス提供と無関係な費用や、不明瞭な名目のお金は受け取れません。例えば、サービスと無関係な「運営協力費」の徴収や、利用者に寄付金や設備費負担を求める行為などは違反です。
要するに、サービス利用料(1割負担)と日常生活に必要な実費以外は利用者から集めてはいけません。不適切なお金を受け取れば、行政監査で指摘を受ける可能性があります。
基準第83条:介護とは?
基準第83条は、事業者が適切な介護(ケア)を提供するための人員体制について定めたルールです。簡単に言えば、「サービス利用中、利用者を常にきちんと見守り介助できるスタッフを置いておきなさい」という決まりです。
具体的には、事業所では利用者の介護に当たる職員を常に1名以上配置しなければなりません。つまりサービス提供中は必ず最低1人のスタッフが利用者のケアを担当している状態を維持します。利用者だけになってしまう時間を作らないようにするということです。
もし施設内で利用者グループを複数に分けて活動している場合でも、各グループにそれぞれ1人以上の職員を配置し、どのグループにも必ずスタッフがいる状態にします。また、利用者の障害の重さやプログラム内容に応じて十分な人数のスタッフを確保しましょう。重度の障害者が多い場合は手厚く配置し、医療的ケアが必要な場合は看護職員を加えるなど柔軟に対応しましょう。
事業者・起業希望者が押さえるべきポイント
- 利用者に請求できる費用を正しく理解:1割負担と実費負担(食事代・日用品代など)以外は請求しない。事前説明と同意、領収書の発行を徹底する。
- サービスと無関係な費用は徴収しない:運営に必要な経費でも利用者に転嫁するのはNG。必要な費用は事業者が負担し、利用者には正当な範囲のものだけ求める。
- 常に職員を配置する:サービス提供中は必ず職員が利用者対応するようシフトを組む。休憩や交代でも利用者だけにならないようにする。
- サービス内容に応じた人員配置:利用者の障害の重さや活動内容に見合った人数と資格のスタッフを配置する。重度の方には職員を増やし、医療的ケアには看護職員を加えるなど柔軟に対応する。
