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独習 障害福祉サービス 指定基準 | 第五(生活介護) 4 共生型障害福祉サービスに関する基準 (1)

生型障害福祉サービスの基準をわかりやすく解説(人員配置・設備・技術的支援)


記事の概要:
共生型障害福祉サービスとは、介護保険サービスと障害福祉サービスの両方を一つの事業所で提供できる制度です(2018年創設)。この特例により、介護サービス事業所が障害者向けサービスを、障害福祉サービス事業所が高齢者向けサービスを提供しやすくなっています。例えば障害者が65歳を過ぎても今までのサービスを継続利用できるようになります。

本記事では、共生型障害福祉サービスの基準のうち、特に重要な①従業者の員数(必要なスタッフ数)、②設備(施設の広さなど)、③技術的支援の3点について、シンプルにやさしく解説します。

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従業者の員数:スタッフは何人必要?

共生型障害福祉サービスを提供する場合、「従業者の員数」つまり必要なスタッフの人数はもとの事業所の基準に基づいて決まります。自分の事業所が属する制度(介護保険または障害福祉)の人員配置基準さえ満たしていれば、新たに始めるサービス分を別途満たす必要はありません。

例えば、障害者向け施設が高齢者3名を、また高齢者向け施設が障害者2名を受け入れるような場合でも、それぞれ本体の事業所基準で合計人数分の職員を配置すればよいとされています。

主な事業所種別利用定員内訳必要な職員配置基準
障害者生活介護障害者 17名 + 高齢者 3名障害者生活介護の基準で計20名分の職員配置
高齢者通所介護高齢者 13名 + 障害者 2名高齢者通所介護の基準で計15名分の職員配置


このように、利用者全員の数に対して自分の事業所種別の基準で必要な職員を配置すればよいことになっています。本体事業所(指定を受けている事業所)の人員配置基準さえ守っていれば、高齢者と障害者の両方を受け入れても基準違反にはなりません。別々の基準で二重にスタッフを確保する必要がないため、人材を効率よく活用できます。総利用者数に見合った十分な職員数を配置することが大切です。

設備の基準:施設の広さや設備要件

次に「設備」に関する基準です。こちらもポイントは人員と同じで、もとの事業所の基準を守ればよいという点です。具体的には、本体事業所で求められる利用者1人あたりの必要面積を確保していることが条件になります。自分の事業所で必要とされる広さがあれば、そこに高齢者と障害者を一緒に受け入れても問題ありません。そのため、あえて高齢者と障害者のスペースを分けるような間取りにする、あるいは壁・パーティションなどによる区分けは不要とされています。

要するに、共生型サービスを導入するからといって新たに特別な設備を追加する必要はなく、自分の事業所種別の設備基準を利用者全員分満たしていればOKです。ただし、安全面や快適性を考慮して、利用者が増える分だけ十分なスペースと設備を用意する配慮は必要でしょう。

技術的支援:専門機関からのサポート

最後に技術的支援についての基準です。専門的な助言や協力を受けることを指します。共生型サービスを行う事業所は、新しく提供するサービスの専門事業所から必要な技術的支援を受けることが求められています。

例えば、障害者施設が高齢者ケアを始めるなら近隣のデイサービスから助言を受け、介護施設が障害者支援を始めるなら障害者支援施設から協力を得る、といった形です。こうした技術的支援を受けることで、慣れない分野のサービス提供でも専門家の知見を借りながらサービスの質を確保できます。利用者に適切な支援を届けるためのバックアップ策といえるでしょう。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • 人員配置と設備は一つの基準でOK: 自事業所の基準を守れば高齢者と障害者の双方を受け入れ可能です。合計人数分を自分の基準で満たすことが条件です。
  • 専門機関からの支援を確保: 提供経験のないサービス分野では地域の専門事業所から技術的支援(助言や研修など)を受ける必要があります。
  • 無理のない計画と行政相談: 長期的に運営できる体制を計画しましょう。また、共生型サービスの指定には自治体への申請が必要なので、早めに所轄行政に相談して準備を進めることが大切です。

【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。