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独習 地域相談支援 指定基準 | 第三 指定地域定着支援に関する基準 2  運営に関する基準 (2) 

域定着支援台帳の作成方法とポイント


記事の概要:
本記事では、障害福祉サービスのひとつ「地域定着支援」において重要な書類である地域定着支援台帳の役割や作成方法を解説します。地域定着支援とは、指定相談支援事業所に所属する専門職(指定地域定着支援従事者)が、地域で生活する障害者の見守りや緊急時の支援を行うサービスのことです。地域定着支援台帳は、基準第42条でこの指定地域定着支援従事者に作成が義務付けられた書類で、利用者の状況把握や緊急連絡に必要な情報をまとめます。この記事では台帳の目的や記載内容、運用上のポイントをやさしくシンプルに説明します。

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地域定着支援とは

地域定着支援は、主に一人暮らしなどで地域生活を営む障害者の継続的な生活支援を目的としたサービスです。指定相談支援事業所に所属する指定地域定着支援従事者が、利用者と定期的に連絡を取り合い、相談や訪問を通じて見守りや緊急時の対応を行います。たとえば、高齢の親と離れて暮らす方や、在宅生活で不安がある方を対象に、昼夜を問わず連絡体制を確保することで安心して暮らせる環境を作ります。基準第42条では、この地域定着支援の実施にあたり、従事者に地域定着支援台帳の作成が義務付けられています。

地域定着支援台帳の概要

地域定着支援台帳は、指定地域定着支援従事者が利用者ごとに作成する書面で、利用者に関する重要な情報をまとめます。台帳には、たとえば以下のような情報を記載します:

  • 利用者の基本情報・心身の状況:障害の種類や現在の健康状態、心身の特性など
  • 生活・居住環境:自宅の状況や地域の環境、支援者との生活状況など
  • 緊急時連絡先:災害時や急病の際に連絡が必要な家族や関係機関の氏名・連絡先
  • 利用中のサービス事業所や医療機関:かかりつけ医や福祉サービス事業所の担当者名・連絡先など
  • その他の支援情報:本人の趣味・嗜好、支援のポイント(コミュニケーション方法など)

これらの情報を整理することで、利用者の状況をチームで共有し、緊急時にも迅速に対応できる体制を整えます。

台帳作成の目的と進め方

地域定着支援台帳を作成する主な目的は、利用者の生活状況やニーズをしっかり把握(アセスメント)し、緊急時に適切な対応をするためです。具体的には、利用者がどのような生活を望んでいるか、現在抱えている課題は何かを評価し、問題解決に向けた支援につなげます。例えば、急な体調不良や災害発生時に備え、前もって連絡網を整備したり、普段から健康管理や外出支援の計画を立てたりします。

また、支援を進めるにあたっては利用者の自己決定の尊重が大前提です。利用者が自分で判断しにくい場合には、指定地域定着支援従事者が本人の意思や選好(好み)を丁寧に把握し、必要に応じて意思決定支援を行います。たとえば、本人が「どこで暮らしたいか」「どのような支援を望むか」を述べられない場合でも、日頃の会話や家族からの聞き取りを通じて意向を推測し、支援計画に反映させます。

様式・台帳の更新

地域定着支援台帳の様式(フォーマット)に決まった形式はありません。各事業所は自社で分かりやすい様式を作成して構いません。ただし、共通して押さえておきたいポイントは、必要な情報が抜け落ちないよう項目を整理することです。

また、利用者の状況は時間とともに変化します。指定地域定着支援従事者は、常に利用者の変化に気を配り、定期的に台帳の内容を見直して更新する必要があります。たとえば、引っ越しで住所が変わったり、新しい医療機関を利用するようになったりした場合は、速やかに台帳を修正します。更新を忘れず最新情報を維持することで、有事の際にも迅速かつ的確な支援が可能になります。

事業者・起業希望者が押さえるべきポイント

  • 記載事項を整理する:台帳には利用者の心身の状況、現在の生活・居住環境、緊急連絡先(家族や関係機関など)を記載します。利用中の障害福祉サービス事業所や医療機関の連絡先も記録し、支援チームで共有できるようにします。
  • 自己決定支援を重視する:利用者が自ら意思決定するのが難しい場合、本人の意向や判断能力を丁寧に把握して支援します。日常的にコミュニケーションを取り、本人の選好を確認しながら計画を立てることが重要です。
  • 様式と更新を確実に:台帳の形式は各事業所で自由ですが、台帳内容の更新は必須です。利用者の状況に変化があれば随時見直し、最新の情報を反映させましょう。


【免責事項】

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、当事務所は十分な注意を払っておりますが、法令改正や各種解釈の変更等に伴い、記載内容に誤りが生じる可能性を完全には排除できません。各事案につきましては、個々の事情に応じた判断が必要となりますので、必要に応じて最新の法令・通知等をご確認いただくようお願い申し上げます。